親子で防災を考える⑤避難所を想定してみる
最近、わが家では防災に関する話題が増えました。
もし、大きな地震に遭い、幸い命があって、でも家では暮らせないとなったら、どんな生活が待っているのかな?
避難所に行けばいい!
ごはんや水がもらえるし、寝る場所もあるし。
自衛隊がなんとかしてくれる。
私も、そんなふうに思っていました。
避難所に行けば、それほど変わらない生活があるものと、思ってしまっていました。
でも実際は、生活がガラリと変わってしまうそうです。
今回、防災講座に申し込み、阪神淡路大震災と東日本大震災を経験された防災士の女性に、実体験をたくさんお伺いすることができました。
- 体育館などで、知らない人たちと共同生活を送ることになる
- 食事がなかなかもらえないこともある
- 食事、トイレ、何をするにも行列に並んで待つ
- 避難所では火器は使用禁止なので、カセットコンロなどは使えない
- とにかく一日中、給水の往復に費やし、大変だった
- 歯磨きがままならず、口腔内の環境が悪化して病気をひきおこす(肺炎など)
- もらえる食事では野菜などが不足し、便秘がちになる
- アレルギー対応食はなかなかない
- 女性の生理用品などは優先順位が低く、すぐには手に入らない
- トイレの衛生環境がとても悪く、靴で入るのも躊躇する
- トイレに行くのを減らすために水分を控えてしまい、水分不足になる
講座では、避難所生活で役立つ新聞紙でつくるスリッパのつくり方を教えていただきました。トイレにいくときに、このスリッパを使い、都度使い捨てにすれば、衛生環境が保たれるとのことでした。実際に体験した方でないと、そのようなことにまで気が回りません。とてもこまやかな心遣いに感謝です。
<スリッパのつくり方>
新聞紙を2枚かさねる
二つ折りにする
たて長に置いて、上から1/4を折りたたむ
さらに1/4折りたたむ
下側に1/3折りたたむ
さらに1/3折りたたむ
裏返して、ペラペラとはがれないように差し込む
(ガムテープではりつけてもよい)
スリッパの完成!!
ほかにも、伺ったお話で驚いたことが2つありましたので記しておきます。
①東日本大震災のときに、指定されていた避難所にむかったところ、人数が多すぎて収容できないと言われて、空いている避難所を探して、いくつかめぐることになったとのことでした。1カ所だけをあてにしないで、2番目3番目の候補場所をあらかじめ考えておく必要があると思いました。
②南海トラフの発生時は静岡県や和歌山県、高知県などに自衛隊が優先的に派遣されるはずなので、兵庫県の私たちはできるだけ自助努力で備えておくこと!!とのお話でした。「自衛隊がなんとかしてくれる」と思わずに、備えを万全にしておこうと思いました。