南極観測隊 隊員さんのお話を聴く
南極地域観測隊の隊員だった方の講演会があり、おとうとと一緒にお話を聴きにいってきました。
隊員さんにお会いしてビックリ!!
可愛らしい女性でした〜。
南極基地というと、なんとなく男性社会のイメージを持っていたので、てっきり男性の隊員さんが来られると思っていました。
南極の観測隊に応募すること自体も並大抵のことではないですが、この方の、いろんなところに飛び込んでいく勇気がスゴイのです。
これまでに旅行された場所が✨
「ザンビアで虹を見た」
「北極に一人旅をした」
「ヨルダンとかイスラエルも行った」
など。他にもまだまだ。
40カ国くらい旅をされたのだそうです。
冒頭、この旅行体験を聞いただけで、驚きのあまり、私は心の中で「えーっ!!!」の連続でした。
地理好きのおとうとは、一度も海外に行ったことがないので、大興奮です。
隊員さんのお話は、南極の環境について、基地での任務や生活についてなど、盛りだくさんな内容でした。
その中で印象深かったお話をいくつかピックアップしようと思います。
《白夜と極夜》
日本が冬のとき、南極はずっと太陽が出ている(白夜)。
日本が夏のとき、南極はずっと夜(極夜)。
《南極の重力は?》
地球には、外向きに吹き飛ばされる力(遠心力)と、地球に引っ張られる力(引力)がはたらいている。これらをあわせて重力という。
南極では、重力はどうなっているのか?
公園にある、こんな遊具を思い出して考える。
画 by おとうと
中心(軸)に行くほど遠心力がはたらかなくなる。
つまり、地軸の上にある南極では、遠心力がなく引力のみがはたらいている。
《オゾンホール発見時の知られざる話》
オゾンホールを最初に発見したのは、日本の昭和基地だったらしい。でも、日本人の慎重な性格ゆえ?機械の故障ではないか?データに間違いないか?じっくり検証しているあいだに、イギリスに発表されてしまったのだとか。
《南極でどんなことをしているの?》
気象、オゾンの量、CO2、地震、重力などの観測、ペンギンやアザラシなどの動物たちの生態調査などを行っている。
《北極と南極はどっちが寒いの?》
南極の方が寒い。なぜ?
①氷の厚さが2000mにもなり、標高が高いので気温が低い。
②大陸(南極)と海(北極)を比べると、大陸の方が熱しやすく冷めやすい。海は熱しにくく冷めにくい。
夏のビーチを思い浮かべてみると
砂浜は素足では歩けないくらい、太陽に熱されている。でも、海の中は適度な温度。
また、寒い日の海を思い浮かべてみると
陸では寒くても、水の中では、むしろ心地よく感じる。
《南極で肉食恐竜の化石は見つかったことがある?》
ある。クリオロフォサウルスの化石が見つかっている。
大陸はプレートにのって移動している。ゴンドアナになったりパンゲアになったり。南極が、赤道近くに位置していた時期もあったので、肉食恐竜が住んでいたこともあった。
《南極にシロクマはいるの?》
いない。北極のみ。
《ペンギンは世界のどこにでもいるの?》
ペンギンは本来、南半球にしか生息していない鳥。
種類により、寒い地域にいるペンギンもいれば赤道近くに生息しているペンギンも。
南極にいるのは、コウテイペンギン、アデリーペンギンなど。
日本の動物園で飼育しているのは、温かい地域に生息しているフンボルトペンギンが多い。
《基地で散髪はどうするの?》
隊員たちは、赴任前に、専門学校でパーマや、カットの研修を受ける。隊員同士でケアをする。
《郵便局ってあるの?》
ある。日本郵便銀座支店なのだそう。
観測船「しらせ」で、送るので届くのは4月ごろ。
《農園はあるの?》
ある。水耕栽培で、もやしやレタスなどを育てている。
《食料は補給されるの?》
年に一度しかないので、食材を計画的に使わなければならない。
南極では、寒さと乾燥のため菌が増えにくいので腐りにくい。でも、少しずつ傷む。野菜が傷んだら、外側を隊員みんなで剥いた。
隊員さんのお話は、どれも興味深かったです。気軽に行ける場所ではないので、すべてが貴重なエピソードでした。
いちばん心に残っているのは
「ムリだと思ってあきらめない。それでは何も始まらない。最初からしないのではなく、やってみることが大事。」
というメッセージでした。
レイチェル・カーソンの
“The Sense of Wonder ”わーすごい!!と思える心についてもご紹介くださいました。
おとうと 「南極に行って、ペンギン見てみたいなーっ!!」
「あ、それと、お昼ごはんに食べた天丼がめっちゃ美味しかった」
感想、それ?(笑)