試験管の中に雪を降らせよう(塩化アンモニウムの再結晶)
科学館で実験イベントがあり、兄弟が参加してきました。
イベントで使用した実験道具(試験管)を持ち帰ることができたので、家で再現したいと思います~。
「試験管の中に雪を降らせよう」
<用意するもの>
塩化アンモニウムと水が入った試験管
マグカップ
温度計
<実験の手順>
①沸かしたお湯(60~80℃)を入れたマグカップに試験管を漬け、温めます。お湯が冷めてくるので、お湯を取り替えながら溶かしていきます。
*あまり熱いお湯だと、試験管の中の空気が膨張し、ゴム栓がゆるむので注意!
②雪のもと(塩化アンモニウム)が少し残るくらいまで溶けたら、お湯から出してそのまま放置するか、水などで冷やします。
*温めすぎに注意!
③しばらくすると、試験管の中に小さな小さな点のような白い結晶が出てきます。
この写真では、すでに星型の結晶が見えます。
④そのまま、そっとしておいて、ゆっくりと結晶が増えるのを待ってもよいし、試験管をゆすったり、はじいたりして、はやく結晶を増やしてもいいです。
⑤結晶の成長する様子を観察してみると楽しいです。
結晶のできかたは、透明の液体の中から、突然生まれてくるようにして「星形の結晶」が湧いてきます。まるで雪が舞うように、結晶が上下に動きながら再結晶が進んでいきます。
お兄ちゃん「温度が変わると、結晶ができるんだねー。結晶って雪だけじゃないんだ〜」
おとうと 「うわぁ〜!ほら、何も無い所から、パッと出てきた!!」
<塩化アンモニウム NH4Cl って、どんな物質なの?>
- 塩化アンモニウムは、無臭で、無色の結晶もしくは白色粉末。
- なめると塩味がする。
- 温度による溶解度の差が極めて大きい物質。
- 温度が低くなると、塩化アンモニウムNH4Clが水に溶けていられなくなり、結晶として析出(再結晶)してくる。
- 335 ℃(635℉)で分解昇華し、アンモニアと塩化水素に解離する。
- 高い吸湿性を持つ。
- 水溶液はほとんど中性もしくは微酸性で、味は苦い。
- 天然では火山活動および泥炭の自然発火により生じる。
- 肥料、または化学肥料の原料としても広く用いられる。
- 工業用では亜鉛のメッキ、染料や染色助剤、光沢剤、電解質等、さらには医薬品原料や
- 皮のなめし剤、火薬の原料にも使われる。
- 試薬としても用いられる。
- 食品添加物としては、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ソーダ)と併用して膨張剤として使われることが多い。
<どんどん冷やすとどうなるんだろう?> 氷水につけて追加実験してみました。
お兄ちゃん「おー、増えてる!冷たい方が結晶が増えるんだ!!」
おとうと 「めっちゃ増えてる〜!」
この実験は、温めたり冷やしたりして、何度も楽しむことができるので、また、折を見て、忘れた頃にやってみたいと思います(笑)。
*塩化アンモニウムの水溶液は中性で、手についてもとくに問題はありませんが、とても濃い液なので、傷があるとしみたり、手や服についたりすると白い粉が残ります。その場合はよく洗ってください。
*塩化アンモニウム水溶液を処分するときは、大量の水で薄めてから捨ててください。