腸活(土と内臓)
このところ「腸内フローラ」とか「大腸サポート」「腸内環境」などという文言を頻繁に目にするようになっていましたが、わが家では、これといって実践していることはありませんでした。
自然栽培に関する本をいくつか読む中で、「土と内臓」という本に行き当たりました。
著者は生物学者であり、地質学者の夫との共著です。
自宅の庭を微生物の力で蘇らせたこと。
自らが癌の診断を受け、腸内の環境がいかに身体に影響を与えているかを知ったこと。
これらの経験を中心に、微生物の働きや、人間との関係、薬開発の歴史などが書かれています。
農業と医療の共通点として、強い薬(農薬や抗生剤)を使うことで、微生物のバランスが崩れて、土壌の持つ力や私たちの免疫力がなくなることが挙げられています。
本の後半では、腸内にいる微生物が、私たちが生きていくのに必要不可欠な存在であり、大腸が免疫系の中心的な役割を担っていることを教えてくれています。
腸の中で微生物たちは、何を攻撃して、何を攻撃しないかという情報を免疫細胞に与えているそうなのです。(これについては、NHKの人体シリーズの大腸の回でも、くわしく取り上げられていました。)
免疫といえば…。
わが家のおとうとは、アナフィラキシーショックを起こしたことがあり、アナフィラキシーという状態も何回か陥ったことがあります。
このようなアレルギーは、免疫のはたらきが暴走して、自分の身体を傷つけるくらいの炎症を起こしてしまっている状態です。
私たちの身体を攻撃しすぎることなく、病原体やウイルス、異物をやっつけるくらいの、ちょうどよい炎症を起こすことが大切です。
本によると、「ちょうどよい炎症」を起こして、免疫系のはたらきに、一翼担ってくれているのが、腸内の微生物です。
腸内では、ある種の微生物が出す情報を得て、T細胞の中の炎症を抑える細胞(Treg)と炎症を起こす細胞(Th17)のはたらきのバランスをとっています。
つまり、微生物たちは、宿主(私たち)に慢性的な炎症が起こらないように、すみか(私たちの大腸)を快適なものに保ってくれています。
ふ〜っ💦💦
ムズカシかった~(笑)。
分厚い本だし、専門的な言葉もたくさん出てくるので理解するのが大変でしたが、とても興味深い内容でした。
いよいよ、腸内環境を整えるのは、健やかに暮らすための絶対条件のような気がしてきました。
腸活することで、おとうとのアレルギーが改善するかもしれません。
身近な食材から、腸に良いものを取り入れていきたいと思います。