千円札キャッチに挑戦!!(脳の反応時間)
「この千円札をキャッチできたら、あげるよ~!」
という言葉に興奮する子供たち。
「絶対にとる!!」
二人ともすごい意気込みです(笑)。
このように千円札の真ん中あたりで、チョキの形でスタンバイ。
落ちてくる千円札をキャッチするというものです。
子供たち、何回チャレンジしても取れません。
「落ちるのは見えているのに~っ(怒)」
実は、99%、落ちていくお札を指でつかまえることはできないんです。
それは目で見て、脳で判断し、指でお札をつかむという命令をくだすまでに時間がかかるからなんです。
このように、なんらかの刺激を受けて、手を動かすなどの観察可能な反応が起きるまでの時間を反応時間といいます。
ヒトの目からの反応時間は約0.2秒だそうです。0.2秒の間に、お札は、指をすり抜けて落下するのです。指をもっと下のほうにスタンバイしていれば、キャッチできるかもしれませんね。
反応時間は、20代の若者がいちばん短いそうです。
子供だと、年齢が上がるにつれ反応時間が短くなります。
60代だと、個人差はあるのですが、20代と比較して10~30%ほど遅くなるそうです。70代80代になると、もっと遅くなりそうですね。
高齢になると事故が増えるのは、危険を知ってから、次の行動を起こすまでに時間がかかることも原因かもしれません。
耳から音を聞いて、脳、体が反応するのには0.1秒ほどと言われています。
脳の反応時間が0.1秒くらいかかることをふまえ、陸上競技では、ルールが定められています。スタート時、ピストルの音から0.1秒未満にスタートするとフライング(不正スタート)とみなされてしまいます。
さて、子供たちに「千円札は99%キャッチできない」ことを、ネタばらししたら、プンプン怒ってしまいました。
でも、脳の反応時間について、身体を通して学べたのは良い経験になったと思います。そう思いたいです(笑)。